2026.04.30
モノ#6 / STATIONERY / 懐かしきアメ横の名店
フジモト
上野アメ横のガード下に、「ダイヤストア」という筆記具の店がありました。
店主は女性で、親族が浜松町で某万年筆ブランドの輸入代理店をされていたそうです。万年筆や業界に関する知識が非常に深く、話も面白く、私にとっては文房具の先生とも言うべき存在でした。
もともと文房具は小学生の頃から好きでしたが、ダイヤストアとの出会いは、その気持ちにさらに拍車をかけるものでした。出会う前は、好みの万年筆といえば質実剛健なイメージ(あくまで個人の感想ですが)のペリカン派。
けれどもお店に通い詰めるうちに、「こんなものもあるよ」と様々な一本を見せてもらい、その背景にある彼女の蘊蓄を聞くたびに、新たな魅力に気づかされていきました。一本一本に込められた物語や個性を知るうちに、万年筆の世界の奥深さに引き込まれ、気がつけばコレクションも増えていったのが、今では懐かしい思い出です。
そのダイヤストアも今はなく、アメ横の風景も当時とはすっかり変わってしまいました。時代の流れやオンラインショップの普及により、街の文房具店も減りつつあります。それでも、専門分野に特化し、店主が豊富な知識と人間味をもって客と向き合う——そんな味わいのある個人店に、昭和世代の私はこれからも頑張ってほしいと強く思うのです。




フジモト
今年還暦の会社代表。気づけばデザインの仕事もそろそろ40年。来年会社も20年。
まだまだやるつもりだけど、忘れっぽくなってきたので形に残しつつ次の世代に伝えるべく自らの感性を育ててくれたモノやコト、そのほか徒然を書いて行こうと思います。
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